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2011年3月29日

震災以来ばたばたしていて更新していなかった、歯科のお役立ち情報を再開します。

今回は「学校検診の落とし穴」です。

学校では「集団歯科検診」があり、1年に一回お口の中のチェックをします。

みなさんも思い出があるんではないでしょうか?

私は「お前虫歯何個あった?」とか友達とわいわい喋っていたのを覚えています。

しかしこの検診、意外な落とし穴があるんです。


<環境が悪い>

学校の生徒全員の口の中を見るとなると、一人ひとりにかけられる時間は短くなります。

また、使用するのはペンライトとミラーのみ。歯医者のライトのように口の中をしっかり明るくできるわけでもありませんし、ミラーは吐息で簡単に曇ります。

つまり、診査をする環境が非常に悪いわけです。

<虫歯の見落とし>

ですからまず起こりうるのは、「虫歯の見落とし」です。

虫歯は中のほうで大きくなることが多く、ぱっと見では虫歯と分からないことがあります。もちろん歯科医師はプロですので、歯科医院であればあまり見落とすこともないとは思いますが、環境の悪い中では見落としてしまうこともあります。

こうなると、学校の検診では虫歯がないと言われたのに、歯が痛くなって、歯医者に行ったら大きな虫歯があると言われた、ということになってしまいます。

<虫歯でないものを虫歯にカウントしてしまう>

もう一つの問題点として、「虫歯でない歯を虫歯としてカウントしてしまう」ということです。

歯が黒くなっていたりしても、虫歯ではないことはよくあります。
しかし黒い歯があったとして、それが虫歯かどうかを判定している時間がないため、
「疑わしきは虫歯」と判定する必要があります。

見逃しをしないためには必要なことですが、歯医者に行ってみたら「虫歯じゃありませんよ」と言われてしまいます。

<大事なのは、検診だけを盲信しないこと>

まとめると、検診で「虫歯ゼロ」と言われたとしても、年に一度はかかりつけの歯医者で見てもらうことが大事になります。

今は予防の時代です。検診で虫歯が見つかってから歯医者に治しにいくのではなく、虫歯を作らないように、健康なときこそ歯医者に通うようにしましょう。

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荒井歯科医院 院長 荒井淳次 荒井歯科医院
院長 荒井淳次

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【経歴】
2004年
 東京医科歯科大学
 歯学部卒業
同年
 歯科医師免許取得
 東京医科歯科大学歯学部
 附属病院義歯外来専攻生
2006年
 同外来医員に就任
2008年
 同外来非常勤講師として
 週1日勤務
 荒井歯科医院勤務開始