これってボッタクリ?高い保険治療

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これってボッタクリ?高い保険治療

一般的なイメージとして「保険=安い」というイメージがあるかと思います。

実際歯科関係のBBSなどにも

「保険で数万するってボッタクリじゃない?」

といった書き込みが見られます。果たしてなにが本当なのでしょうか?

保険のきく治療には全て「保険点数」というものが国によって決められています。

「保険点数」は1点が10円で、例えば再診料なら53点で、歯医者には530円が入ります。そのうちの3割や1割の負担分が患者さんの窓口負担分になるのです。

その保険点数には、患者さんが思っているよりも高い設定になっているものがあります。

例えば前歯のかぶせものを作る場合。

前歯でも白いかぶせものを保険で作ることができます。

この場合いくつかの点数が定められています。

まず型取りをする日には、再診料・歯を削る代金・型取りをする代金・噛み合わせをとる代金・仮歯を作る代金がかかります。神経がある歯の場合、全部で1015点、3割負担で3050円がかかります。
次にかぶせものを歯に装着する日には、再診料・かぶせもの自体の代金・装着する手数料・だめになったときの保険料・接着材代がかかります。全部で2319点、3割負担で6960円がかかります。

つまり1本で約1万円かかるわけです。
これが6本になれば、6万円になり、保険でも数万円がかかるわけです。

なんの代金が高いのかというと、削る代金とかぶせもの自体の代金です。あわせて2896点、3割負担で8690円です。

前歯は見た目が重要で、削る形が大事なので、その分削る代金が高くなっています。
かぶせものは金属の裏打ちの上に白いプラスチックを貼り付けるもので、金属の部分は金や銀などの合金でできているため、金属代もかなりかかりますし、精密な仕事をする技工士さんの技術料もかかります。アクセサリーが小さいのに高いのと同じです。

ちなみに奥歯の一部に銀歯を入れる処置は、全部で1142点で、3割負担で3430円で、前歯のかぶせの3分の1程度の代金です。

しかし患者さんからすると、型取りをして次の回にものを入れて終了というのはどちらの治療でも同じなので、前歯のかぶせものがすごく高く感じてしまうということはあると思います。

他の例としては入れ歯を入れるときもかなりの金額がかかるときがあります。
入れ歯の大きさによって変わってくるのですが、保険の入れ歯でも上下で2万円することもあります。

しかし入れ歯の場合は金額に納得される方が多いように個人的には思えます。

大きなものが入るからでしょうか。

これは私の考えなのですが、一般的に患者さんは「入るものの大きさ」と「かかった手間」によって、その治療の「適正金額」を考えている気がします。その「適正金額」よりも高いと感じると「ボッタクリか?」と思い、逆なら「意外と安いね」と思うのではないでしょうか?

例えば、根の中の治療をする際は30分程治療しても1回で数百円という場合もあります。これは「意外と安いね」です。

また、こんな笑い話があります。親知らずを抜いた時に秒殺で抜けたため、患者さんが「こんなに短い時間しか治療していないのに、こんなに金を取るのか!ボッタクリだ」と怒ったそうです。すると歯医者は言います。「じゃあ、もっと時間をかけて抜きましょうか?」と。歯科医師の研鑽によって治療時間が短くなっているということに気付いていない患者さんの一例ですね。

「保険点数」は様々な要素をもとに決められており、高くも安くも実際の治療の流れにそぐわない金額になることがしばしばありますので、そのあたりはご理解いただきたいと思います。

 

ただ私もボッタクリ歯医者のうわさは聞いたことがあります。

ひどいものでは上下総入れ歯の方が来院したときに(総入れ歯なので歯は一本もありませんが)、全ての歯があったことにして、全ての歯を抜く点数を取ってしまうという歯医者もあるそうです。

また、毎回違う治療をしているにもかかわらずなぜか毎回3000円程度の会計になる、という歯医者もあります。これにはカラクリがあって、「やっていない歯の虫歯の治療をやったことにして、毎回3000円ぐらいになるように調整しろ」と院長の指示があるそうです。(このパターンの歯医者、意外と多いです)

 

ボッタクリ歯医者も実在する以上、もしあまりに高いなと感じたときには「明細書をもらえませんか?」と勇気を出して言ってみるのも1つの手ではないでしょうか。明細書の発行は義務化されていますので。

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