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歯が10倍に見える威力はすさまじかった!サージテル(拡大鏡)

当院では歯科医師は10倍、衛生士は5倍~10倍に見える拡大鏡(ルーペ)を使用して治療を行います。

院長の私は10倍を使うのですが、なにがすごいかというと

「他の歯医者で3ヶ月前に検診したんですが、引越しで行けなくなったので、検診お願いします」

といって来院された患者さんのお口の中に、

10本虫歯を見つける

ということがざらにあるんです。

拡大鏡を使う前は見逃していたんだろうと考えるとぞっとします。

もはや自分の歯の治療を、拡大鏡をしていない人にはやってもらいたくないぐらいです。

拡大鏡を使えば誰でも虫歯を見逃さず発見できるかといえばそうでもなく、

やはり歯の内部の微妙な変色を見つけるのは経験が必要です。

 

また、拡大鏡は診断だけでなく、治療にも大きな威力を発揮します。

奥歯で見づらいところも鮮明に見ながら削れますし、

削るべきところが分かるので無駄に削ることもありません。

歯医者さんを選ぶときは、ぜひ拡大鏡を使っている歯医者さんを選ぶようにしてください!

なぜ虫歯予防にフッ素を使うのか?

「フッ素が歯にいい」というのはかなり知られていると思いますが、「なぜフッ素が歯にいいのか」はあまり浸透していません。

歯の主成分は「ハイドロキシアパタイト」でCa10(PO46(OH)2という化学式で表します。Caはカルシウム、Pはリン、OHが「ハイドロキシ」です。この「ハイドロキシアパタイト」実は虫歯菌が出す酸に弱く、溶けやすいんです。

フッ素(正確にはフッ化物)の入ったうがい薬や歯磨き粉を使うと、この「ハイドロキシ」の部分がフッ素に置き換わり、「フルオロアパタイト」になります。Ca10(PO46F2です。Fがフッ素です。この「フルオロアパタイト」は虫歯菌が出す酸に強く、溶けにくい、つまり虫歯になりにくいんです。

つまりフッ素は「フルオロアパタイト」を作るから虫歯になりにくくなるというわけです。

さらにCa(カルシウム)やP(リン)もフッ素と一緒に歯に作用させると「フルオロアパタイト」がよりできやすくなります。フッ化物が入っていて研磨剤が入っていないものには「Check-up gel」があります。また、CaやPを含む歯磨き粉は「MIペースト」だけです。

 

お勧めのMIペーストの使用法は、

1.歯磨き粉なしでしっかり磨きます

2.「Check-up gel(フッ素のペースト)」と「MIペースト(カルシウムとリン配合ペースト)」の両方を歯ブラシにとり、歯全体に塗ります

3.そのまま水を含まず、ぶくぶくうがいをするように全体に行き渡らせます

4.余分な分はそのまま飲み込みます

飲み込むのが気持ち悪くて抵抗がある場合は吐き出してもいいですが、水でうがいをして洗い流すと意味がなくなります。ぜひやってみてください。

口の中の善玉菌と悪玉菌

口の中には300〜400種、数千億個の細菌がいます。しかしそのすべての細菌が悪さをしているわけではありません。

細菌をかなり大雑把に分類すると以下の3種類です。

1.虫歯菌

2.歯周病菌

3.害がない善玉菌

この3種類の菌がどんな割合かによって、その人が虫歯になりやすいか歯周病になりやすいかが決まってくるんです。

 

今思いつきましたが、血液型に例えると分かりやすいかもしれません。

Aが虫歯菌が多い、Bが歯周病菌が多い、Oが善玉菌とすると、

A型は虫歯になりやすい人。

B型は歯周病になりやすい人。

AB型はどちらにもなりやすい人。

O型はどちらにもなりにくい人。

皆さんは何型になりたいですか?

O型ですよね。

当院の患者さんでも、ぜんぜん歯磨きができていないのに、歯が全部揃っている年配の方がいらっしゃいます。きっと『O型』なんでしょう。

 

しかし、細菌の種類は自分で選ぶことはできません。生まれたての子供の口の中は無菌状態ですが、外界(特に母親の口の中)から細菌が伝染し、定住します。いったん定住すると細菌同士のバランスはなかなか崩れず、他の菌が入り込みにくくなります。

その伝染の時期は生後19ヶ月から31ヶ月の間と言われています。子供によく接する人が虫歯菌や歯周病菌をいっぱい持っていると、その時期に子供に細菌が感染し定住してしまうと、不幸な人生になってしまうかもしれません。

よく接する方は虫歯と歯周病を完治しておくと細菌の数を減らせます。お子様が生後19ヶ月(1歳7ヶ月)になる前に、歯医者に通って治しておきましょう!

保険内で白い詰め物をする方法、コンポジットレジン充填とは

コンポジットレジン充填とは、虫歯を削ってできた穴にコンポジットレジン(光を当てると固まる歯の色のプラスチック)を詰める治療法です。
歯の色に非常に近い詰め物なので、詰めた直後は見た目に問題はありませんが、時間が経つと黄ばんできます。
歯と歯の間に隙間がある場合も、コンポジットレジンで埋めることができます。

 

<治療の流れ>

虫歯を削って取ります。歯には穴が開きます。

歯の穴にコンポジットレジン用の接着材を塗ります。

穴にコンポジットレジンを詰めます。

特殊な青い光を当ててコンポジットレジンを固めます。

コンポジットレジンを削って形を整えたり、噛み合わせを調整します。

磨いて終了です!

奥歯でも保険でできる治療ですが、詰める範囲の大きさや場所によっては奥歯に適応できず、銀歯になることがあります。

歯が黒いからといって、虫歯だとは限りません

鏡を見て歯に黒い部分があると気になりますよね。でも歯が黒いからといって、虫歯であるとは限らないんです。

 

歯に穴が開いてしまって、中が軟かくなっているものは治療が必要な虫歯です。

しかし黒くても穴が開いていなかったり中が軟かくなっていないものは、虫歯ではないか虫歯であっても初期のもので、すぐに治療する必要がないので様子をみます。

また、詰め物の縁に黒いものが付着しているだけということもあります。

ただし、穴が開いていないように見えても中の方で虫歯が広がっているケースがありますので注意が必要です。

 

とは言っても、やはり歯科関係者でない方が見ても判断しづらいので、黒いところがあったら歯医者さんに行って診てもらってください!